7月3日に2017年(1月1日時点)の路線価が公表されました。
今回は前年比0.4%増で、2年連続の上昇となりました。
全国1位は東京の銀座、文具店「鳩居堂」前。32年連続の日本一です。
ちなみに1平方メートルあたり4,032万円とのこと。過去最高だった1992年の3,650万円を上回りました。
路線価とは何か
年に数回この手のニュースを見ているような気がしますが、そもそも路線価って何なのでしょうか。wikipediaではこのように説明されています。
路線価(ろせんか)は、市街地的形態を形成する地域の路線(不特定多数が通行する道路)に面する宅地の、1m²当たりの評価額のこと。課税価格を計算する基準となるものであり、相続税や贈与税の基となる相続税路線価と、固定資産税や都市計画税・不動産取得税・登録免許税の基となる固定資産税路線価がある。単に「路線価」と言った場合、相続税路線価を指すことが多い。
引用元:wikipedia
相続税路線価(以下路線価といいます)は、国税庁が毎年1月1日時点の価格を7月1日に公表します。
発表された路線価は国税庁のウェブサイトで無料で確認できます。
財産評価基準書|国税庁
路線価は各地域の路線、つまりは道路に面する宅地の評価額ということで、自分の住んでいる場所がいくらなのか簡単に確認ができます。
住宅地図に「ここからここまでが300千円」というように、矢印と数字で表示されています。数字は1m²あたりの評価額を千円単位で表したものです。アルファベットが借地権割合を表していたり、数字を囲む図形が場所を指していたりしますが、その辺の説明は割愛します。
路線価の計算方法例
国税庁のサイトにある例を解説していきたいと思います。
まずこの図です。
注意する点は奥行距離に応ずる奥行補正率です。
これも国税庁のサイトにのっているので確認してみてください。
奥行補正率表|国税庁
あとは平米あたりの価格なのを注意して、土地の面積全体の価額を求めます。
2路線面する場合
2路線に面する場合はどうすればよいでしょうか。
この図をご確認ください。
正面の路線価をもとに1路線の時と同様に計算します。
続いて側方を加算します。側方は側方路線影響加算率というもので補正します。
これも上で説明した国税庁の奥行補正率についてのページに記載がされています。
過去の路線価を調べたい
国税庁のサイトでは過去6年分のものが無料で閲覧できます。
しかしそれ以前の路線価は調べることができません。
それ以上昔の路線価を調べたい場合は国会図書館に行くと調べることができるので、もしどうしても必要だという場合は確認してみてください。
路線価(相続税・贈与税評価額) | 調べ方案内 | 国立国会図書館
また非公式だと思われる「路線価保管庫」というサイトもあります。
こちらは平成18年の分から路線価図を保管しています。非公式なので正確性は保証できないですが参考程度に使えます。
まとめ:土地を評価する基準の一つ
- 国税庁が公表
- 1月1日時点の価格を7月に公表
- 相続税や贈与税の基となる
- 計算方法は国税庁のサイトでも説明されている
路線価とは土地を評価する価格です。
これが上がるということは、土地の価値が上がるということ。
さらに路線価は相続税や贈与税の基準となるので、路線価が上がるということは相続税や贈与税が上がるということでもあります。
土地の評価額については、路線価以外にもいくつかあり、それぞれに意味があります。
下のリンクから公示地価や基準地価の説明も確認してみてください。
基準地価をご存知でしょうか。 9月の下旬になると聞こえてくるこの言葉。 言葉から「基準となる地価」ってことでそのままの意 ... 公示地価をご存知でしょうか。 テレビや新聞で地価が上がっただの下がっただ発表されているので、何となく聞いたことがあるとい ...
基準地価とは何?調べ方と路線価との違いについて
公示地価とは何?概要と調べ方について