不動産を値切る

家・マンションを買う

マンションや家を買うとき値切るなら買うべきの理由と対策

マンションなど住宅を購入するとき金額交渉をする、つまり「値切る」ことはよくあることです。

これは新築であれ、中古であれ、不動産を購入するときにはある程度当たり前と言ってもいいでしょう。

売る側が予定売却額より下げてでも売りたいのであれば価格は下がりますし、さすがにそこまでは下げられないというのであれば下がりません。人気の物件であれば下げる必要もなく、むしろもっと出すから買わせてくれという状況にもなりえます。

このように、値切ることはあくまで交渉なのでうまくいくことも決裂することもあります。なので、価格交渉自体は悪いことではありません。

では、「この金額になりませんか?」と値切り、結果的に希望する金額まで価格が下がったにもかかわらず購入しないというのはどうでしょう。

一般的に「値切るなら買うべき」とも言われます。

それはなぜなのか。ここでは、不動産の価格交渉について、特に値切ったら購入しないといけないのかということについて紹介します。

ホシイさん
とりあえず値切るよね。

スマイノさん
車なんかもとりあえず値切っちゃいますよね。

値切ったら購入すべき?

価格交渉をして、自分が求める金額まで価格が下がったのなら購入すべきと言われてもしょうがありません。

なぜなら、あなたがその価格で買うという前提で売り主は価格を下げているからです。

「いやいや、どこまで下がるのか単に確認したいだけ。」
「他にも検討している物件があるから。」
もしかしたらこう思うかもしれません。

ですが売主としてはたまったものではありません。売り主が希望する価格から泣く泣くあなたの希望金額まで下げる決心をし、その結果「ちょっと検討してみます」では話にならないと感じるのは当然ではないでしょうか。

何が問題かというと、売り主は「価格を下げたら買ってくれる」と思って値下げをし、買うか検討している側は「とりあえず値切った」というふうに、お互いの意識が違うということです。

この意識の差を埋めるため、購入を検討する側は気をつける必要があります。「値切るなら購入すべき」ではなく「購入の意思があるときのみ値切るべき」ということです。

実際には他の物件も検討しているという状況はあり得ることです。そうであれば「他も検討している」「価格が下がっても他の物件の状況による」ことを伝えておきましょう。これだけでトラブルが減ります。

スマイノさん
実際、値切っといて買わないとか非常識だ!と怒り出す人もいます。

ホシイさん
お互いの意識のズレはトラブルのもとだね。

いくらまで下がります?は愚問

価格交渉をする際、「いくらまでなら下がります?」と質問しがちです。

ですが、この質問はちょっと意味がない。

売り主からすると「なぜ下がるの前提?」「こちらの希望価格は出してますよ」「いくらなら買うの?」と感じてしまいます。

売り主の希望金額はすでに出ています。

価格交渉するのであれば、「◯◯円になりませんか?その価格であれば購入します」というしっかりとした意思表示をしましょう。

100円や200円値切るというわけではありません。値切るということは、売り主に覚悟を持って大金を諦めさせるということでもあります。購入を検討する側も誠意を持って交渉することが必要です。

もし希望する金額まで下がらなかったらどうするか。そのときは購入を諦めて次の物件にいきましょう。

絶対に買わなきゃダメというわけではない

値切ったら必ず買わなければいけないというわけではありません。

「値切るなら購入すべき」ではなく「購入の意思があるときのみ値切るべき」ということです。

また、値切ることができたはいいけど、物件の条件が聞いていた内容と違ったという場合も気にすることなくお断りして大丈夫です。

例えば、部屋の設備が壊れていて修理にかなりの費用がかかるということをあとから言われた場合やペット不可の物件だとあとから言われた場合などがあげられます。

実際に次のような事例もありました。

中古マンションを購入しようとある物件を内覧したAさん。

気に入ったので購入したいと思ったが予算オーバーだったため、もう少し価格が下がらないか仲介会社に金額交渉を依頼しました。

その結果、価格は下がり希望金額に。購入へと進むはずでした。

実はAさんは犬を飼っており、内覧時に不動産会社からマンションの規約上ペットは1匹だけ飼うことができると聞いていました。Aさんは2匹飼っていたので諦めかけましたが不動産会社の担当者は「規約は1匹ですが多分大丈夫ですよ」といいました。

その言葉を何となく信じ金額交渉を進め契約へとなったものの、やはり規約を違反することがいいわけはないと考えを改めこの物件を諦めました。

適当な説明をした不動産会社の担当者は問題外ではありますが、ここで言いたいのは、はじめに聞いていたことがあとになって違うと気がついたということ、断るのに正当な理由があるということです。

この場合、お互いが納得できる形で話が白紙になるはずです。

当たり前ですね。購入する気になった条件が聞いていたものと違っていたのだから。

このように、重要事項の説明を受けていない段階では思ってもいなかった条件が出てくることもあります。これは仕方のないことなので、そのときはそれを理由に丁寧にお断りするしかありません。

購入したいから値切る

売り主にも希望の売却価格はあります。

それを値切る、つまり売り主に入るお金が下がるということは売り主にとって簡単なことではありません。

ですので、購入を検討している側も安易に値切るべきではありません。

もちろん法的にダメだとか、何が何でも買わなくてはいけないというわけではありません。ただし、「購入したいから値切る」「希望金額まで下がれば買う」と売り主は考えていると思っていることが多いもの。それを見越して、まだ検討段階であれば「価格が下がっても他の物件と比較したうえで結論を出す」など、しっかりと意思表示をした方がいいでしょう。

値切ったのに買わないとどうなるのか。

正当な理由があれば特に何もありません。ですが、理由もない場合は信頼を失います。「この人は本気ではない」と思われその後の関係が悪くなります。

とにかく誠実に交渉しましょう。そもそも買いもしないのに値切る必要ないのですから。

ホシイさん
他の物件も価格交渉中でそれしだいってこともあるよね。

スマイノさん
その場合はそのことを相手に伝えれば問題なしです。

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