基準地価をご存知でしょうか。
9月の下旬になると聞こえてくるこの言葉。
言葉から「基準となる地価」ってことでそのままの意味かなと想像できます。
ん?少し前に路線価というのも聞いたよな。何がどう違うのでしょうか。
今回は基準地価の説明と調べ方、路線価との違いについてご紹介します。
路線価についてはこちらをご確認ください。
路線価とは何かの説明と計算方法について
基準地価とは何か
基準地価は国土利用計画法に基づく、基準となる土地の価格のことです。
一般的な土地価格の指標、標準的な土地についての正常な価格を示したものとされます。
毎年7月1日を基準日(この日時点の評価)として9月の下旬に発表されています。
基準地価以外にも「基準地価格」「基準地の標準価格」「都道府県地価」「都道府県基準地価格」「地価調査価格」といった名称が使われていることもあります。
基準地価は都道府県により設定された基準地を1人以上の不動産鑑定士により鑑定評価し算定される公的な地価です。
地価は単位面積あたり(m²)の価格で発表されます。
つまり、基準となる地点の評価額なので、すべての土地に基準地価があるというわけではありません。
なので近くの土地でも土地の形状や高低差など諸条件が変わるため、基準地価を参考に判断しなくてはいけません。
どのように調べるか
基準地価は国土交通省の土地総合情報システムで簡単に調べることができます。
土地総合情報システム | 国土交通省
こちらの土地総合情報システムでは基準地価だけでなく、公示地価や実際に行われた不動産の取引価格も調べることができます。
調べ方は土地総合情報システムのサイトから「地価公示・都道府県地価調査」を選択します。
次に検索地域を選択します。都道府県、市町村を地図から選びクリックします。
次に検索条件を指定します。
- 対象
基準地価を調べる場合は都道府県地価調査を選択 - 調査年
都道府県地価調査:平成9年以降(地価公示は昭和45年以降)で調べたい調査年を選択 - 用途区分
住宅地、商業地、工業地など希望のものを選択 - 地価
m²あたりの地価を区分を選択
用途区分と地価は選択しない場合すべての区分が検索対象となります。
検索条件を指定し検索をクリックすると検索結果が表示されます。
検索結果は基準地の所在地(地番・住居表示)、価格、面積などの情報が出てきます。
路線価との違い
では路線価とはどう違うのでしょうか。
簡単に説明すると下の表のようになります。
基準地価 | 路線価 | |
どの場所の? | 基準地 | 路線 |
いつ時点の? | 毎年7月1日 | 毎年1月1日 |
いつ発表? | 9月下旬 | 7月1日 |
誰が発表? | 都道府県 | 国税庁 |
目的は? | 土地価格の目安 | 課税価格を計算する基準 |
基準地価も路線価も公的な土地の評価額という点では同様です。
大きな違いは誰がやっていることなのか、何のためにのものかという点です。
また、調査地についても基準地価が基準となる地点(基準地)のみなのに対し、路線価は路線ごとに価格があるという点でしょう。
基準地価が実際の売買価格とはならない
基準地価はあくまでも参考値です。
基準地価通りに土地の売買代金が決まることはほとんどありません。
ですが、土地の相場の流れを把握するのにはとても役立ちます。
また、調べたい土地の基準地価があるわけでもなく、近くの基準地価を参考に土地の形状や立地を加味し判断する必要があります。
基準地価をうまく活用し、土地の価値を判断することが大切です。