今回は建設・不動産業界で取っておきたい資格についてです。
建設・不動産業界といってもいろいろな職種があります。ですので、全員がここで紹介する資格を全て取る必要はありません。
自分の仕事に必要、またはこれから必要となるかもしれない場合は資格取得を目指しましょう。
資格を取得することのメリット
「資格がなくても知識はあるから大丈夫」
「先輩社員も持っていないけど問題なさそう」
こんな理由で資格の勉強をしない人もいますが、これは資格を取らない理由になっていないです。
確かに資格だけ取るだけでその他の知識がない人、実務ができない人よりも、資格はないけど実務の中で知識を深めた人の方が価値があるようにも思えます。しかし、
実際、資格があるかないかでは大きな違いがあります。上で紹介したような”いいわけ”をする人は他の資格保持者に助けてもらっているだけです。
資格を取得するメリットは次のようなものがあります。
専門知識
資格を取得するため、その分野のことをしっかりと学ぶことが必要となります。
普段の実務では出てこないことや、実務で得た知識をより深めることもできます。
資格取得後もその資格保持者として知識を積み重ねる必要はありますが、資格を取得するために学んだことは知識の土台としてあなたの仕事を助けてくれるはずです。
給料
会社によっては必要な資格を取得することで給料がアップするところもあります。
手当として月額3,000円から20,000円程度プラスになることもありますし、資格取得が今後の昇格・昇給に大きな影響を与える会社もあります。
こうなると入社後すぐに取得しておかないと大きな損になってしまいます。
転職
必要な資格を持っていると転職にも有利になります。
中には応募条件として、必要資格が明記されている場合もあります。
資格がないと、いくら現職で実績を残していても応募すらさせてもらえないという状況になってしまうのです。
もちろん、選考の段階でのプラス要素にもなりますし、転職後の給与交渉においても資格がアピールポイントになるので損がありません。
独占業務
資格によっては法的に「その資格を持っていないとできない業務」や「会社に資格者が○人いないといけない」といったものもあります。
つまり、会社側から求められる人材になれるということです。資格所持者というだけで大きな価値を持つのです。
これが一番重要なポイントです。
このようなことから、給料にも転職にも大きな影響をあたえることになります。
建設・不動産業に関係する資格
ではどのような資格があるのでしょうか。
特に重要な資格を中心にご紹介します。繰り返しますが、全てが必要ということではありません。あなたが業務に必要なもののみでいいので取得を目指してみましょう。
宅地建物取引士
不動産の仲介や売買をする会社に入社したなら持っておきたい資格です。
宅建・宅建士と省略して呼ばれることも多く、不動産業界とは関係のない人も一般知識の勉強として資格取得を目指している人がいるほどメジャーな資格です。
重要事項説明書や契約書への記名押印、重要事項の説明を専権の業務としています。
また、宅建士は不動産会社の事務所に5人に1人設置、マンションのモデルルームのような案内所等には1箇所に1人設置しなければいけません。
つまりは不動産会社には必要不可欠な存在です。
建設会社の営業さんなどは直接的には必要な資格ではないですが、顧客となる地主さんへの営業において資格の知識や信用が活かせるので資格取得を目指す人も多いです。
試験は通常10月第3日曜日に実施されます。(申し込みは7月頃。要確認!!)
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管理業務主任者
マンション管理会社に入社したら取っておきたい資格です。
重要事項説明書と管理委託契約書への記名押印、委託契約に関する重要事項の説明、管理事務の報告を専権の業務としています。
また、管理会社は事務所ごとに30管理組合に1人以上の管理業務主任者を置かなければいけません。
つまりはマンション管理会社には必要不可欠な存在です。
試験は通常12月の第1日曜日に実施されます。(申し込みは9月頃。要確認!!)
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マンション管理士
管理業務主任者と同様でマンションの管理会社に入社したなら取っておきたい資格です。
マンションの管理組合へのコンサルタントに必要とされる専門知識を持ちます。
管理業務主任者や宅地建物取引士などの資格と合わせて取る人も多いです。
独占業務ではないので、管理組合に助言するのにマンション管理士の資格は必要はありません。
ですが、資格を持つことで知識が身につき、信頼感も増します。
試験は通常11月の最終日曜日に実施されます。(申し込みは9月頃。要確認!!)
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ファイナンシャルプランナー
不動産仲介や販売、建設会社の営業などの会社に入社したら取っておきたい資格です。
顧客のライフプランニングに即した資金計画やアドバイスを行う知識が持てるので、営業の際に顧客に安心感を与えることができます。
1級、2級、3級ファイナンシャル・プランニング技能士といった国家資格と、CFPやAFPという民間資格とに分かれています。
お互いの資格が少しリンクしていて複雑なので、事前にどのような資格でどのようにすれば取得できるかを確認しておく必要があります。
試験は2,3級FP技能検定は年3回の実施、1級は年1回の実施。(スケジュールは要確認!!)
3級FP技能検定・2級FP技能検定 試験要綱
建築士
設計及び工事監理をする仕事なら取っておきたい資格です。
建築・不動産に関わる仕事の場合、あると箔が付く資格です。設計士になるのであれば必ず取りたい資格です。一級建築士、二級建築士、木造建築士に加え構造設計一級建築士と設備設計一級建築士などがあります。
受験資格として、建築に関する学歴や実務経験が必要となります。
どちらもない場合は取得までなかなか至ることができないかもしれません。
施工管理技士
建設会社で現場監督の仕事をするなら取っておきたい資格です。
施工についての知識が必要なので、建設・不動産関連の他の職種であっても活かすことはできます。
受験資格として、建築に関する学歴や実務経験が必要となります。
どちらもない場合はなかなか取得まで至ることができないかもしれません。
また、建設業法に規定する許可の要件としての営業所に置かれる専任技術者及び工事現場に置かれる主任技術者又は監理技術者として取り扱われたり、建設会社の評価の基準にもなっています。
つまりは建設会社には必要不可欠な存在です。
建築物環境衛生管理技術者
ビル管理会社に入社したなら取っておきたい資格です。
ビル管理技術者とも呼ばれます。
面積3,000平米以上の建物の特定建築物(大雑把に言えば住宅以外の建物で店舗や商業ビル、博物館、美術館などなどのこと)において専任義務があります。
受験資格として実務経験が必要なため、入社後すぐに取得できるわけではないです。
ですが受験資格取得後はすぐに資格を取得したいところです。
建築物環境衛生管理技術者試験について|日本建築衛生管理教育センター
仕事に合った資格を取得しよう
- 宅地建物取引士
- 管理業務主任者
- マンション管理士
- ファイナンシャルプランナー
- 建築士
- 施工管理技士
- 建築物環境衛生管理技術者
今回は7つの資格を紹介しました。
いずれもそれぞれの職種で必須の資格です。
(ファイナンシャルプランナーは一般知識の延長でもあるのでそこまで必要ではないかもしれないですが)
営業職の場合、幅広い知識があるとお客さんへの営業トークに重みが出ますし、資格により信頼感が増します。
必須ではないものでも幅広く資格取得を目指してみましょう。